ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2016.7.9 06:30日々の出来事

またコンテの描きなおし


単行本『おぼっちゃまくん』の第一話コンテ、終わったと

思ったが、スタッフに見せたら、二名が「風刺」を政治的主張と

勘ちがいして怯むと言う。

 

こんなので怯んでいたら、「東大一直線」なんか、毎週ラストで、

勉強できない馬鹿は貧困に落ちろとか、シリアスなセリフで

締めていたんだから、わしの読者にはなれなかっただろう。

 

格差社会の中で、『おぼっちゃまくん』を描けば、どうしたって、

本来この作品が持っている構図が浮かび上がってくる。

ギャグ漫画の「風刺」に怯むなんて言ってたら、忌野清志郎が

「脱原発」歌ったら怯むと言ってるのと同じだ。

毒のない潔癖なギャグ漫画なんか描けない。

 

だが、しかし、そういう反応を示す読者がいることも事実で、

しかもスタッフ内に2名もいる。

それならば対策を考えなければならない。

もう一度、描きなおしをしよう。

ただし、風刺の部分はそのまま残す。

風刺を削らずに、毒を保ったまま、読後感を変える方法を思い

ついたのでやってみよう。

 

今日は髪がぼうぼうに伸びたので、美容院に行きたかったのだが、

時間が取れなくなった。

明日の「ゴー宣道場」は髪ぼうぼうのまま出る。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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